BLACK ESCAPE

Roppongi Express所属 / 強豪選手たちに囲まれもがき苦しむ日々をブログに

動画撮影のススメ

年明けくらいからトレーニング中の走行動画をいくつか撮る様になり、自分のフォームというの客観的に考える様になった。

これまではレースの車載映像、それもたまたま他の選手が撮影してくれていた動画に映っているという程度でしか自分の走行シーンを見る機会はなくて、あるとしても写真で写された静止画ばかり。唯一、映像化していたのはローラー中の姿を自分のスマホで撮影していたくらいなもので、実走映像はほぼ皆無。

しかしローラー上のフォームと実走のフォームは異なるので出来れば実走撮影を行いたい。エアロフォームやダンシング、スプリントなどあらゆる映像が欲しい。というタイミングで馬場(度々登場する同級生かつ自転車乗り)がアクションカムを持っていると。これは使うしかないという事で一緒に走る時は動画を撮り合う事が定番になってきた。

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そんな動画撮影のメリットが結構あるのでいくつか紹介。ちなみに撮影は最小2名(走行者+撮影者)以上のグループライドが必須なのでこのコロナ情勢では中々難しいものがあるけど、まあそれはコロナが落ち着いてから改めて楽しめば良いだろう。

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① 個人のフォームチェック

一番のメリットはやはりこれ。
自分の中ではきちんとしたフォームで走れていると思っていても、実はそれがまるで出来ていないんだという現状を(容赦なく)教えてくれる。自分の場合は主に
・ダンシング
・スプリント
・ブラケットポジション
の3種類で「あれ…想像と全然違う…」となった。

ダンシングは思っていたより遥かにハンドル荷重、それに連動してスプリントもハンドル荷重。そしてブラケットポジションは思っていたより姿勢が高いという内容。特に初回の動画はダンシング巧者のキクと揃って走っていたので、並んで走っているその違いに我ながら愕然とした。

動画撮影をしていなければ愕然とする事もなく平和に過ごせたはずだけど、動画撮影をしたからこそ課題を知れる。そしてより良くしていくにはどうするべきか?という考える機会を得られるのでこのメリットは計り知れない。

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② 他者との違いが明確に

前述の通り、複数人で走っていると他者との違いが明確になる。自分だけ圧倒的にフォームが高いとか、ゆとりがなくてポジションが窮屈そうだとか。ちなみに車がいない場所なんかでは後ろからではなく横から撮影してもらうのも分かりやすい。

いわゆるレースで結果を残している上級者達と自分を長い時間見比べられるのが動画の良いところで、走っている最中に指摘されるよりもこういった映像を見ながら指摘してもらう方が遥かに吸収も早いのではないかと思う。

走行中なんて疲れてそれどころじゃないシーンも多いのでその場で意識改善が難しい事も多いし、何より映像化されていれば何度も見比べる事が出来る。同時に上級者の走り方も長い時間見れるので下手な本を読み漁るより遥かに良い教材となるんじゃないだろうか。

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③ 周囲からの走行アドバイス

車間が空きすぎだとか、コーナー明けの踏み出しが遅いとか、無駄なパワー使いすぎだとか、もう少しサドル落とした方が良さそうとか、そういう気付きを普段から自分でも考える機会は多いだろうけど、これを周囲からアドバイスしてもらえるというのがまた良い。

「余計なインターバルの回数が多いからロングの最後で疲れちゃうんじゃない?」「こういう登り返しは変速を細かくした方がいいね」「もう少しダンシング多めにしたら筋疲労を分散できるかも?」の様なたわいもない会話が次のトレーニングに意外と役立ってくる。

自分でチームを持っている人やチームに所属している人なんかは特に良いんじゃないかな。なんせ自分自身が教材そのものなわけで、かつその自分自身の映像に対してチームの人から様々なアドバイスをもらったり出来る。

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④ 高強度はそのままレース動画に

ロングライドやポタリングでも映像は十分に楽しいけど、強度の高いチーム練などで撮影すればそれはそのままレース動画として重宝できる。フリー走行やアタック解禁の模擬レースなんかを行えば「集団内での位置取り」「アタックに反応出来なかった理由」「無駄足の原因」など非常に多くの課題が浮き彫りになる。

まあ都内だと模擬レース自体危ないんで中々そういった機会はないんだけど、どこかの田舎に遠征した際にはぜひそういった映像も撮ってみたい。この場合は強い人が撮影必須。千切れてしまっては誰も映像に映らないどころかオールアウトしたおっさんのゼェハァゼェハァという不快な音声しか残らないので。

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⑤ 極上なお酒の友

一緒に走り行った人達と、
一緒に走りに行った映像を見る。
そしてこれをつまみにみんなで飲む。
こんな最高の瞬間があるだろうか?

まあ実際は映像のアップロードに時間がかかるので当日夜のお酒の場には間に合わない可能性も高いけど、もし実現できたら最高の一日になるだろう。昼にロング走って疲労を蓄積し、夜にはそのメンバーで再集結して飲み交わす。その横には昼間の走行動画。ただでさえ「今日はどうこうだったよね」という振り返り話が好きな自転車乗り。話が尽きる訳がない。

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なんか結局最後のメリットが言いたかっただけの気もするけど、なんだかんだ基礎的な部分からより高度な技術面での改善点をあぶり出せるし、それを基に明日からのトレーニングも意識持って取り組めるしで動画撮影のメリットは山程あると感じている。

今日の課題を意識して練習し、次の撮影機会でそれが改善出来ているかを客観的に確認する。改善方向に向かっていればそのままの方向で練習に取り組み、改善出来ていなければまた違う策を考えて練習を積み重ねる。

動画がある事で効率的に成長していける可能性は高い。
レーニング仲間に一台の車載カメラ。
かなりオススメです。

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