BLACK ESCAPE

Roppongi Express所属 / 強豪選手たちに囲まれもがき苦しむ日々をブログに

チーム初ロングの思い出

レーニングについては特段書くこともない日々なのでブログが見事に停滞。何かネタは無いかなと写真を掘り下げていたら非常に懐かしいものを発見した。

2017年2月26日。
忘れもしない、RXの発足後チーム初のロング練が行われた日。場所は房総。参加者は高岡さん・松尾くん・タカミ(当時未加入)・クニ・キク・自分の計6名。木更津金田を起点に鴨川までをグルッと周回する約150kmの練習だったんだけど、この日の記憶は3年経った今も鮮明に残っている。

未だキクとの飲みの場でネタとして語り継がれる日。
いわゆる個人的な二二六事件。

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数日前に高岡さんから100km程ポタリングしようと呼びかけがあって参加する事に。確かこの2週間前くらいにチームの朝練に参加して瞬殺された(2km持たず)のだけどポタリングなら大丈夫だろうと、早朝にキクを拾って気楽な気分で房総を目指していた。

アクアラインを走っているタイミングで集合場所が変更され、距離が伸び、ポタリングからベース練にするとメッセージが入る。当時、完全な初心者に毛が生えたくらいの自分は(今もか)この時点で恐怖心に変わりアクアラインをそのまま引き返したくなる。いや、キクが隣に乗っていなければ引き返していたかもしれない。

後述するけどこの走行データは自分だけのもので他の5名は距離も強度も全く異なる。高岡さんのデータによると4:57で157kmなので、距離は自分の方が-10kmなのに1:20を余計に要している。

チーム初ロング / 6:17'58 147km 3,054KJ 1,664m Ave.140w NP198w(TSS不明)

集合場所でしばし雑談をしていざスタート。ほぼ高岡さんの一本引きで進み、途中で松尾くんも先頭を引いてくれる。自分は最後尾でぬくぬくと。今考えればかなりゆったりとしたペースで走ってくれていた気もするが、当時はとにかく瀕死状態で走っていた気がする。最初の30kmでもはや心が折れかけていたので。

房総特有のアップダウンがとにかく足にくる。この頃はローラーの負荷なしで30min走れば満足したトレーニングが出来たと思ってたくらいなのでとにかく出力に対する耐性が無い。なので上りを含んだ道を1時間走り続けるという事自体が苦行そのもの。「トレーニング終わったら美味しいご飯食べて帰ろう」と当時は優しかったクニが声をかけてくれる。

その後にキクがボトルを落とす。それを最後尾にいた自分が回収している間に5人と距離が離れる。これは逃げる最大のチャンスだとばかりにゆったり発進したら前で皆んながスピード落として待って(くれて)いる。一世一代のチャンスを逃して意気消沈しながらまた苦行列車へ合流。

その少し後に長めの上りでナチュラルに千切れる。前の5人が見えなくなって完全な一人だけとなり後はゆっくり帰路を走ろう、と思っていたら登り切った高岡さんが逆走してお迎えに来て(くれて)いる。二度目の逃げるチャンスを逃し高岡さんに牽かれて集団復帰。限界だったけど高岡さんが定期的に脇の下から自分の存在を確認するもんだから死ぬ気で付いて行くしか選択肢がなかった(笑)

なんとか粘って75km地点の小休憩。
75km、というか50km以上をノンストップで走ったのはこの日が初だと思う。そして残りの距離がまだ半分以上ある事にさらなる絶望感を感じつつおにぎりを頬張って再スタート。今考えると補給食とかの知識が無くて何も持っていなかったんだな。初心者間が滲み出ている。

再スタートから30分もしないうちに上りで千切れほぼオールアウト。足を止めて自転車から降りて寒い山の中で休憩。この時も高岡さんが迎えに来てくれたらしいが一向に自分が来ないのでそのまま5人で再出発したと。ここで夢にまで見た苦行列車からの解放、とはならず、もはや自分のいる場所が分からないどころか残り半分の道のりを帰れる体力が無い。
軽い遭難である。

休みすぎるとどんどん身体が冷えてくるので無理やり出発。多分100wちょいとかの出力で山を上りよく分からない道を看板頼りに進んでいく。まだ3kmしか進んでないのか、まだ60kmも残っているのか、という負の連鎖に精神を削られつつも漕ぎ続けるしか選択肢が無いので死に体で走り続ける。

この辺りの道中はほぼ記憶がない。
ただ心を無にして途中に数個だけ存在するコンビニは全て寄った。後々気づいたけどその一つが君津BT横のセブンで、今でもそのセブンを見ると当時の景色が蘇る。たびたびGoogle Mapで道を確かめながら進み残り10km。

「車のところで待ってるよ」とクニ&キクが連絡してくれたのでその一心で残りを頑張る。たぶんこの10kmが一人旅の中で最も早かったと思う。そしてなんとか2人の元へ生還。着替えてすぐ近くの定食屋で遅めの昼ごはんを食べ2人とトレーニングの振り返りなど。まあ自分は全く違うコースを走っていたけども。

この日にパワーメーターデビューしたのでFTPも計測していなく、正確なTSSは不明だけど当時の出力を考えると冗談抜きで600くらいはいったはず。そしてそれに値する尋常ではない疲労。Cyclo-Sphereのログによるとその後4日間トレーニングしていないので600TSSも間違いでは無いだろう。

そして走っている最中は気付く余裕も無かったがこの日は快晴だった。その天気の良さが心に残っているのか、未だに房総練の帰り道が快晴だとひたすら感動するという変な感情が生まれてしまった。キクにも「毎回それ言うよね」と言われるので房総帰りの快晴に未だ感動してるんだろう。

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3年も前のトレーニングレポートを書くと言う謎のブログ内容だけど、思い返せば思い返すほど鮮明に記憶が蘇ってきてかなりの長文になってしまった。ちなみに同じ日のトレーニングについて書かれた高岡さんものブログは以下。

自分がゴールした時にはもお家に到着している(笑)

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