BLACK ESCAPE

Roppongi Express所属 / 強豪選手たちに囲まれもがき苦しむ日々をブログに

時間がないは本当か

猛威を奮い続ける新型コロナ。
その影響は大きく、チーム内でも外を走ることへの自粛意識が出てきて普段は実走で行うチーム朝練もZwift meetupになった様子。サイクリストの中では「引きこもりZwift」が流行り始め、自転車に限らず仕事がテレワークになった知人も多くなってきた。

終わりの見えない状況なだけに自転車レースやイベントも軒並み中止。早く収まってくれれば良いのだけど。

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外練も出来ないのでトレーニング以外の内容を。
タイトル通り「時間」に関するブログ。

サイクリストの流行語大賞があったらきっと毎年獲得するであろう「時間がなくてトレーニング出来ない」という言葉。仕事が〜、家族が〜、子育てが〜、疲労が〜、やる気が〜、など項目をあげたらキリが無いほど定着している流行語なので誰でも一度は出くわしたことがあるだろう。そしてそんな人に限って芸能ニュースやTV番組に詳しいのだから不思議なものだと常々思う。

結論から書くと、「時間がなくてトレーニング出来ない」という言葉はトップアマチュアの選手たちには存在していない。自分の様な中途半端なアマチュア選手にはその言葉が定期的によぎるので困ったもんだが、チーム内含めて周囲の強い選手がその様な「言い訳」をしている姿はほとんど見た事がない。

たまに冗談(実際はトレーニングしている)で言っているか、一年に数回ある「本気で時間がない時」だけ。そういった層では滅多にお目にかかれない程の希少な言葉として扱われる。

乗鞍6連覇を中心に元祖山の神として有名な村山さんの著書(50歳からでも速くなる!ヒルクライムレーニングの極意)にこういう一文がある。

私は、時間は「できる」ものではなく「作る」ものだと思っています。「時間がない」のではなくて、単に走る時間を作っていないだけではないでしょうか。まったくロードバイクに乗れない日が続くことなんて、ほとんどないと思います。

全くその通り。

実際おきなわ210kmでトップ10に入る面々を見ても、医者や金融、銀行や経営者などいわる激務として認知されている職業の選手が非常に多い。そしてそれぞれが複数人の子供も抱えており、仕事がハード中で子育てもしつつ、自転車競技ではトップアマに君臨している。

まるで漫画みたいだけどこの状況は現実に存在している訳で、「時間がなくてトレーニング出来ない」なんて言葉はただの言い訳にしかならない事がよく分かる。

村山さんに限らずこういった選手は間違いなく時間を作っている。朝早く起きて出勤前にトレーニングを済ませたり、10分しか時間がなくてもローラーを漕いだり、TVを観てダラダラする時間を無くしたり、そういった工夫を積み重ねてトレーニング時間を生み出す日々。

冒頭でも書いたけど、やたら時間がないという人に限って芸能ニュースやTV番組に詳しいのは何故だろう。本当に時間が無いとは思えないけれど。

例として、良くも悪くもコロナの影響でテレワークとなった場合に「通勤時間が無くなった分トレーニング出来るな」と自然に考える人はきっと強いor強くなっていくんだろうなと思う。

反対に通勤時間が無くなってもその分寝ていたりダラダラしたりその他の外的要素が自然と増えてしまう人はいくら時間があっても変わらないんだろう。仕事も趣味も日常も全てはセルフマネジメント次第でどうにでもなるものだ。

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「時間がないのではなくて、単に走る時間を作っていないだけではないでしょうか。」という村山さんの言葉は間違いなく的を得ているし、時間がないという実態は「自分のマネジメント能力不足を仕事や家族のせいにしているだけ」なんだと思う。よってブログタイトルにある「時間がないは本当か」という答えは「時間がないというのは嘘」となる。

結局、どんなに忙しくてもトレーニングする人はするし、どんなに時間があってもトレーニングしない人はしない。そして強い選手たちはみんな言い訳をせず時間を作り続けている。

朝早く起きないのも、隙間時間でローラーを漕がないのも、TVを観てダラダラするのも、全ては自分のマネジメント不足。改善する気が無ければ時間も永遠に作れない。

時間は「できる」ものではなく「作る」もの。
自戒の意を込めてこのブログを。

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