石垣島
この時期の観光旅行を練習の弊害と捉えるか、それとも練習と同等の大事な時間と捉えるか、時期が時期だけにこの辺りの感覚は人によって真っ二つに分かれるんだろう。自分は完全に後者だった。もちろん自転車は持っていくけど、自転車が最優先ではなく、それ以外の時間が最優先。仮に10月の積み重ねが完全にチャラになってしまいTDOで惨敗してしまっても後悔はしない。サドル上で過ごす時間と同じくらい、大事にすべき時間もある。
今回の旅では04:30くらいに起床して朝練をしようと思っていたが日が出ていない時間帯のホテル周辺は街灯一つ無く予想以上に真っ暗。ライト云々のレベルではなくただの走行困難で、せめてもの体力維持となるランニングすら前が見えないので潔く諦めた。三日目以外は朝夜しか走れない想定だったのでこれは大誤算で、朝は06:30頃になれば少し日も出て走れる様になるけど観光スケジュールの関係で07:00前にはホテル発なので実質の練習不可。夜も同じく暗闇では何も出来ない。来年はローラーを持って行こうと心に決める。
三日目はたまたま滞在中が開催日だった「グレイトアース石垣島ライド」に参加。2週間前にクロスバイクを買い、最高走行距離が15kmの初心者と60km走破を目指す。全カテゴリ合わせても300人のエントリと小規模なイベントながら、その分暖かさがあり非常に良いイベントだった。60kmは一番下のカテゴリで周囲は小学生が主役。最年少はなんと6歳。元気な小学生の付き添いである親達が置いてけぼりにされていた。
10.28(日)
グレイトアース石垣島 / 3:37'28 59.9km 721KJ 72TSS
単調なフラットコースだと勝手に思っていたらかなりアップダウンコースで、子供達を含め全員が一所懸命に坂の連続と戦っていた。坂が大嫌いな自分にはその辛さがよく分かる。大人達でも坂を登り切れず歩いている人がチラホラ。あまりの遅さにスピードセンサーが反応しなくなる事が多々あるので自分は坂を登っては下り、また登ってを繰り返しながら少しでもトレーニングを試みる。
にしても非常に楽しい時間だった。初心者にとっての60km、そしてアップダウンの連続は想像を絶する程に辛いだろうけど、何とか足を着かない様に、何とか完走出来る様に頑張っている姿を見ていたらこっちも刺激をもらって、自分が頑張るべきTDOの本当に苦しい場面でこの姿を思い出すんだろうなと思いがら一緒に走っていた。これは下手なトレーニングより別の面で効果があったかも知れない。最後は全身疲労とフラフラ状態での落車がありながらも60kmを完走。本当に良く頑張った。完走おめでとう。
四日目は出発が遅めだったので朝練に成功。と言っても一時間くらいしか無いので時間を見ながら信号の無いアップダウンを起床後10分で追い込む。完全休養が二日あって、昨日もゆっくりライドだったので完全なサラ足状態。疲労の蓄積が完全に抜けているこの感覚が久しぶりだ。
10.29(月)
外練 / 55'36 30.5km 684KJ 66TSS
昨日のライドで使われたコースをメインに淡々と走り続けて帰路はホテルまで出し切る様に踏み続ける。最後にスプリント噛ませて終了。すぐにシャワーを浴びてその後は石垣島を堪能。夜は相変わらず真っ暗なのでこの日もゆっくりと過ごす。
この大事な時期に観光旅行を楽しんだ今回の旅。冒頭にも書いた様に犠牲にすべき時間と犠牲にしてはいけない時間はきちんと区別しなければと個人的には思っている。当たり前に来ると思っている今日までの自然な環境や存在は明日、唐突に無くなってしまうかもしれないし。
とは言え結果的にはこの旅行が良いリフレッシュとなり、残りのトレーニングをこなす為にプラスとなる数日間を過ごせた。
来週末には一年の集大成を注ぎ込むべき本番を迎える。自分の実力は自分で良く分かっているので「優勝を目指す」などとは気安く口にするつもりは無い。まだまだそのレベルに到達出来ていないのも分かっているし、軽はずみな発言は失礼にあたる程のレースでもある。
とにかく、最後まで自分の今の実力を出し切って極限まで苦しみながら、その満足感から最後は自然と笑みがこぼれてくる。そんなレースをしたいと思っている。それが出来ればきっと、夜はチームメイトと美味しいお酒が飲めるはず。
さて、帰路へ向かおう。
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過去5回の石垣島で6回食べているウリウリバーガー。都内で美味しいと言われるハンバーガーもよく食べていたけど、未だにここのハンバーガーが日本一だと思っている。
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TDOの話を書いたものの、自分自身の体とは関係の無い部分で想定外の黄色信号が灯った。レースどころか沖縄入りすら出来なくなる可能性が50%、もしくはそれ以上。色々な意味で、無事に沖縄入り出来る状況になる事をただ祈るのみ。
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